何かに挑戦したい人へ。岡本太郎著「自分の中に毒を持て」「美しく怒れ」はモチベーションを高められる名著。

「自分の中に毒を持て」とは

2017年に新装版が発行された本で、電子書籍化もされていますが、最初の発行は1993年です。

前回紹介した本「精神と物質」と、奇しくも発行年が同じですね。

bricolage.hateblo.jp

 

インターネットが普及していない時代なのか、名著であってもあまり知られていない本が多い印象を受けます。

Amazonでレビューがあまりついていなかったり、そもそも売られていなかったりして、探すのが難しいです。

「自分の中に~」のように新装版で出版された本や、超有名人が書いた本は、今の時代でも容易に見つけることもできますが、そうでない本がたくさん埋もれています。

20世紀に出版された名著を見つけるには、公立図書館が適していると思います。新しい本のほうが珍しいですし、さらによく読まれてきた本は擦り切れているので、見た目で見当がつけられます。

www.driven-by-curiosity.com

 

安定に甘んずることなく、新しいことに挑戦する

本題に戻りますが、この本は当時の若者や社会人が抱く矛盾点や問題点を指摘し、それに対して力強い言葉で喝を入れるような形となっています。

第一章では、安定だがつまらない生活に甘んずることなく、危険だが生き甲斐の得られる道に挑戦することを説いています。堀江貴文 著「君がオヤジになる前に」と多くのアナロジーが感じられました。

この本では、"オヤジ" を、年齢的なものではなく、「あらゆることをより良い方向へ改善しようとすることを放棄してしまった人」「思考停止状態」(まえがき)と定義し、若者がオヤジ予備軍になっていることに、警鐘を鳴らしています。

そしてオヤジ化を防ぐためのヒントが数多く示されています。

 

要はどちらの本でも「安定に甘んずることなく新しいことに挑戦せよ」ということが述べられています。

「自分の中に〜」の時代から約20年経っているにも関わらず、現代人の問題点は大して変わっていないという意味ではないか、と感じています。

 

テクノロジーの力を借りられる今の時代、実行は容易だ

一方で、1993年から大きく変わったのは、インターネットの普及で、新しいことを始めるために必要な情報がカンタンに手に入るようになり、

さらにスマホの普及によってそれがいつでもどこでも出来るようになったということです。

それにより、新しいことを始めることは25年前よりはるかに容易になっています。

私がこのブログを始めたことも、全く高尚なことではないですが、これの一つの実践であると思います。

通勤中に、スマホだけで情報収集や発信がこんなにもカンタンにできるようになっているなんて思いもよらなかったです。

(ちなみにはてなブログアプリはめっちゃ使いやすいです!)

 

結婚に対する考え方が…

「自分の中に〜」の話に戻ると、

第二章は社会対個人、

第三章は男女の愛、

第四章では芸術論や「芸術は爆発だ」の意味、

について、それぞれ著者の人生経験と共に熱く語られています。

 

特に第三章では、結婚に対して否定的なスタンスが示されていて印象に残りました。「結婚して夫と妻に安定してしまうと、お互いがだらけてくる」(第三章)と断言しています。

これも「結婚否定論者」(「君がオヤジに〜」Case 12)を自称する堀江氏と近い主張であり、読んでいて面白いと感じました。

一方で、両者も結婚そのものを否定するのではなく、結婚後も男としてのスキルを磨き続けよ、という点で一致しています。

 

(追記)別の著書「美しく怒れ」もまたエネルギーを得られる

この記事を書いてから数ヶ月後、別の著書「美しく怒れ」を読みました。

タイトルを読むと誤解してしまいそうだが、感情をあらわにしろ、というような内容ではありません。

あらゆる問題に対して、憤りを持って心から取り組め、ということを伝えています。

 

この本も「自分の中に毒を持て」と同様、読むことで何か新しいことに全力で取り組みたくなってきます。

 

個人的な感想ですが、これら名著を読むと、栄養ドリンクを飲むよりも強な(健全な)活力を得られるような気がします。

しかも手元に置いて繰り返し読めば、何度もエネルギーを得られます。

退屈な日常に埋もれてしまわないよう、時折力を借りたくなる一冊でした。