私には長年、密かな野望を抱いていました。それは、
真空デシケータを自宅に置いて食べ物を長期保存したい!
というなかなか他人に理解されない野望です。
食べ物を真空保管すればずっと長持ちする
科学の世界、特に化学や生物学の分野では、「真空デシケータ」という装置が活躍しています。
これは、内部の空気をポンプで抜き取って真空に近い状態にし、必要に応じて乾燥剤(シリカゲルなど)を入れておくことで、湿気や酸化に弱い試薬やサンプルを安定した状態で保管するための機器です。
精密で再現性のある実験結果を得るためには、サンプルの変質は絶対に避けなければなりません。
真空デシケータを使うことで、水分や酸素の影響が軽減されます。それにより、数週間、場合によっては数ヶ月も安定して保管できます。
だから、僕はいつもこう思っていました。真空デシケータを使えば作り置きのおかずをもっと長持ちできるのでは?と。
ドライポンプもデシケーターも個人で買うには高額で、かつ場所も取るので、それは中々実現できていませんでした。
しかし、誰でも家庭で真空保存できるようになる、安くてコンパクトな製品がドイツで生まれていました…!
Zwilling(ツヴィリング)のFresh & Saveです。
その名の通り、生鮮食品や作り置きの料理を長期間、味を維持して保管するための保存容器です。
コンテナタイプの容器と、ジップロックのような袋タイプの2つがあります。
一番の特徴は、蓋に栓が備わっており、専用の小型ポンプで中の空気を抜くことができる、という点です。
右はポンプ。全長は約18 cmと、とてもコンパクト。
賞味期限が近づいたらアプリで通知
蓋のQRコードをZweillingのアプリで読み込み、保存日を記録することができます。
記録する際、内容物のカテゴリを選択すると保存期限の目安を確認することもできます。
期限が近づくと通知で教えてくれるので、食べ忘れを防ぐことができてとても便利です。
(実験室のデシケータにもこの機能ほしい…)
アプリによると、加熱された料理は7日間が標準的な保存期限となります。
私の体感ですが、確かに一週間経っても味が落ちませんでした。
普通のタッパーなら3日くらいが限度かなと思います。それに比べると確かに長持ちできていると感じます。
料理以外にも、開封したビスケットが湿気るのを遅らせたり、コーヒーの粉の香りが飛ぶのを防いだりと、使い道は豊富です。
一般的な保管容器よりも割高ですが、作り置きできる量が増えるので、費用対効果は大きいと思います。おすすめです!