ChatGPTはOpenAIが開発した大型自然言語処理のモデルです。
ChatGPTは、大量のテキストデータを学習し、人間のような自然な文章を生成することができます。これにより、自然言語処理タスクの中でも、自然な文章の生成、文章の要約、対話システムなどに利用することができます。2022年後半に公開されて以降、様々なシーンでの活用法が編み出されてきました。
一方で、明らかに間違った内容を「知ったかぶり」してしまうなど、利用の際には注意が必要なようです。
この記事では、研究生活での雑務を、なるべく安全に省力化・自動化するための使い方を考えてみました。
文献の"代読"と要約
以前のブログでも話題にしましたが、論文を読む作業は骨が折れます。
ChatGPTに文献のリンク先を送ると、すぐに内容を要約してきます。
要約の正確性は検証が必要ですが、大まかな流れは掴めているようです。
ビットコインの原論文を要約させた例。ポイントはつかめているように思えます。
しかし、自身の英語能力・読解能力を上げるためにも、まずは自力で論文を読むことを私は強く勧めます。
どうしても時間が無いときなど、あくまで最後の手段として取っておこうと思います。
英文の校正・ブラッシュアップ
英語でメールを打たなければいけない場面で、自分の英語をブラッシュアップしてくれます。
「昨日スクワットをしたので、今日は腕立て伏せをします。」という日本語をGoogle翻訳に入れ、出てきた英文をChatGPTに校正させた例。
意味を変えずに、違和感のない英文に修正されたように見えます。
このテクニックも、頼り切ってしまうと自分の英語能力が伸びにくくなる心配があると思いました。
しかし、周りにネイティブがいない環境では、適宜ChatGPTに訊いてフィードバックしてもらった方が、「なるほど、こういう表現もあるのか!」と勉強になる気もします。
別の視点からの注意点として、情報漏洩のリスクもあります。
ChatGPTに限った話ではないですが、未公開にすべき情報を安易に入力しないよう気をつけましょう。
文章の論理チェックと補強
翻訳よりも、さらに高度な校正もしてくれます。
※前の段落と同じく、秘密情報の入力には気をつける必要があります。
筋トレに関して適当な主張文を作り、ChatGPTに校正させた例。
あえて主張の最初と最後で内容を矛盾させた(週に3回 vs. 1回)のだが、しっかりと主張を一貫させた文章に直してきました。
専門的な用語「過回復」について必要な説明書きも付け加えてくれました。
恐ろしい・・・。
以上のように、ChatGPTは文章に関する処理にかなり長けています。
繰り返し注意書きをしていますが、頼りすぎると自身の研究者能力が伸びなくなってしまう恐れも私は抱いています。
AIを活用する能力は身につけつつも、自分自身で英語を使ったり論文を書いたりするトレーニングは怠ってはいけないなと思います。
ちなみに
本記事を作成する上で、ChatGPTに内容を伺っていました。
4. プロトタイピング はプログラミングする上で役に立ちそうですね。
実際、「○○を△△する処理のコードを教えて」と書くと、指定のプログラム言語でコードを作成してくれるそうです。
5. 知識獲得 については、冒頭に述べた通り、知ったかぶりをしてくることがあるので、あまり使用を勧めてよいとは考えていません。
あくまできっかけを探す程度の使い方であれば、役に立つとは思います。
ちなみに、文章作成 について詳しく訊いてみました。
どんどんアピールしてきました。笑
構造チェックや文法チェックは、本文で述べた通り有用な印象です。
自動文章作成やストーリーラインについては、これも上述したように自分で考える力を養っておくべきだと思います・・・。
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